ヒゲナガカワトビケラと河床環境
ヒゲナガカワトビケラはトビケラ目ヒゲナガカワトビケラ科の昆虫です.
幼虫の時は水中生活をし,成虫になると陸上にでます.
幼虫はこのような見た目です(暗くて見づらいかもしれません).
幼虫は礫の裏や隙間に網を張って固着巣をつくります.網に引っ掛かった流下物を摂取します.
巣はかなり固着する力が強く,網でつながれた石は自重程度では落ちません.
ヒゲナガカワトビケラの多い場所では,造巣活動によって石と石が結合され,河床が固化されます.
トビケラの中には他にもこのように網を張る種がいます.これらの種によって石の表面の環境が変化し,別の生物に新たな生息場を提供したり,逆に別の生物が石の表面を利用する際の妨げになったりします.